コーヒーには噴霧乾燥品とフリーズドライ法で製造されたものがあります。噴霧乾燥では、霧にした珈琲の液体を100℃以上に加熱した釜の中に噴霧して循環させ、下に落ちる間に熱風で乾燥させます。そのため、加熱処理が入っているし、乾燥釜のなかでは熱風で乾燥させるので、乾燥対象品は多くの酸素に曝露し、一部酸化も受けてしまいます。
一方、フリーズドライは乾燥対象食材をまず冷凍し、そのままの状態で水分である氷を真空中で昇華させて完全除去します。したがって、乾燥対象食材は酸素にも熱にも曝露していません。そのため、オリジナルと味が変わらないものが多く存在します。また、噴霧乾燥では霧にできないといけないため、ノズルが詰まってしまう果肉は事前除去する必要があります。もちろん、フリーズドライ法で乾燥したものは、味噌でもあさりでもネギでもなんでも入った状態でそのまま乾燥することができます。味噌汁を温風乾燥で、そのまま液体を食品乾燥機に入れて乾燥することができますが、これも60〜80℃の温風で乾燥しいますし、多くの酸素に曝露しますので、香りが変わってしまいます。用途に応じて、乾燥法を吟味すると良いと思います。基本的に、フリーズドライは製造コストが高いと言われています。