高度に真空にでき、かつ、乾燥する試料から出る水分子が真空ポンプに入っても良いのであれば、高度に真空にできる真空ポンプがあれば凍結乾燥(フリーズドライ)はできます。すなわち、冷却器がなくでも乾燥できます。では実際に、容器にいれて一般的なオイル回転式真空ポンプで数十Pa(パスカル)の真空度にしてみましょう。そこに薄くスライスした果物をいれてやってみると、出来上がりは天日干しや温風乾燥で乾燥したもののように、粘りのある乾燥物ができます。すなわち、凍結乾燥になりません。
一桁Paまで高真空を達成できる真空ポンプ(水蒸気を吸い込んでも良いもの)で、試料も外から熱が入って氷が溶けないように保温すれば、きちんとしたフリーズドライ化ができます。
冷却部であるコールドトラップは低温にすることで、その真空空間中の水蒸気圧を下げることができます。すなわち、これは高性能な真空ポンプを追加したようなもの。逆にいうと、超低温のコールドトラップがあれば、少々、真空ポンプの性能が悪くても、この低温が真空空間中の見かけ上の水蒸気圧を低下させ、氷の昇華を加速させることができます。
ということで、コールドトラップは必須に近く、それを省略するなら、水蒸気を吸っても排出でき、超高真空が作れる高い性能の真空ポンプが必要ということになります。
やっぱり、コールドトラップと真空ポンプは実質的に必要であるという結論です💦 この内容を書くために実際に実験してみましたが、上記の結論となりました。理科実験だなぁー😀