フリーズドライ〜真空開始の前に試料は完全凍結してますか?

せっかくスライスして凍結していた果物を、塊になってしまっているからということで、フリーザーから出して、一部溶かしてトレーに並べ替えてフリーズドライにかける。

こんな無駄な作業はありません。フリーズドライにかけるなら、乾燥トレーに並べて凍結しておくか、生からフリーズドライをスタートさせるか。もちろんこの時は真空を開始する前にフリーズドライ装置内で完全に凍結させ、真空を開始する。これが鉄則です。しかし、冷凍庫から出した塊を一部溶かし、適当なサイズに分けて室温のトレーに載せてすぐにフリーズドライを開始する、こういった利用者に多く出会います。メーカースタッフは装置納品時にきちんと取り扱い方法を説明していても、このようなことが繰り返され、真空ポンプがダメになることも多々あります。

フリーズドライ加工は電子レンジとは違います。原理をきちんと理解して取り組むことが重要です。手順書にきちんと書かれていても、これに従わず、真空ポンプが1ヶ月以内で破損させてしまわれた事案もあります。こんな時はもちろん製品保証対象外の有償修理です。何か問題が発生したら、まずはマニュアルに沿って運用できているかを再点検することが重要です。

以前にとても悲しい事件がありました。乾燥途中で機械が止まってしまうらしいのです。なんとこの時は他の従業員がアラーム停止ボタンと運転停止ボタンを間違って、利用者の知らないところで押していたらしいのです。こんな時でも機械故障のような勢いで電話がかかってきます💦

トヨタ車などには運転手のすべての操作が記録されているようです。事故が発生した場合に命に関わるような機械では、このようなドライブレコーダーが必須ですね。どんな装置でも間違った使い方をしたら事故につながります。

Read Manual First !!