なぜ、乾燥しない?フリーズドライ装置がおかしいの?

フリーズドライ装置を買いましたー。フルーツ乾燥させましたー。以前は乾燥できていたけど、今回は全然乾燥できてませんー。機械壊れたんちゃう?

フリーズドライ装置(真空凍結乾燥機)の成功の秘訣は、フルーツをまるごと乾燥させないこと。ブルーベリーのように小さい粒だとどうにか乾燥しますが、柚子やスダチなど、殻や外皮があるものをそのまま乾燥させようとしても、先ず外皮が乾燥して硬い強固な壁をつくり、一旦これができると中の水分は外に自然拡散できません。この状態で乾燥を続けても、中心部分は乾燥してくれません。真空中での乾燥、即ち氷の昇華は、自然拡散でしか飛んでいくことができません。真空にするので吸い出してくれそうですが、そう簡単ではないのです。硬い外皮ができると、その外皮を通ってしか内部の水が蒸発していけないため、なかなかここを通り抜けることができません。

フリーズドライの基本的な手法で重要なことは、厚みが2cm以内であること。りんごをまるごと乾燥しようとすると、1ヶ月かかります。厚みが倍になると乾燥時間は4倍になるイメージです。中心部の水分は乾燥した部分の複雑な網目構造を通ってしか、外に逃げていくことができません。

植物は自然界において乾燥から身を守るため、水分を通しにくい外皮を持っています。ぶどうのみずみずしさは、水分を逃がしにくいビニール袋のような水分遮断外皮で実の中の水分を守っています。こういった外皮を持つフルーツは、カットして効率よく乾燥することができます。

真空ポンプは 50-80Psくらいであれば、問題なく乾燥します。少々、真空ポンプがヘタってきても、乾燥時間にはそれほど影響しないと思います。通常のオイル回転式真空ポンプなら、例えば一桁Ps程度までの真空が得られ、オイルレスの真空ポンプでは10~20Psくらいにまで到達すると思います。真空が80~100Psを超えたら、真空ポンプの手入れをしてみましょう。オイル回転式真空ポンプはオイルに水分が入り込むと白く濁ってきます。これは乳化した場合。オイルによっては入荷しにくい組成のものがあります。そういうオイルでは乳化でオイルの劣化を評価できません。なぜなら、ポンプ室の底の方に水滴ができていて、これが腐食を誘引します。乳化オイルでもポンプナイフの腐食の原因となります。高価なケミカル耐性のあるポンプを使用するのも良いですが、安価なポンプでも、5〜10回フリーズドライを行ったあと、オイル交換してあげると耐久性が延びます。しかし、消耗品である真空ポンプは1年位で交換となると思います。あまり使用しなければ数年は使用できます。

真空ポンプのメーカーによって耐久性は若干異なりますが、消耗品である真空ポンプにそれほどこだわらなくても良いのかなというのが個人的意見です。

少しでもお役に立てましたら幸いです。

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